三浦半島4市1町(横須賀市・鎌倉市・逗子市・三浦市・葉山町)の首長が連携して地域振興と共通課題の解消をめざす「三浦半島サミット」の2回目の会合が4月30日、逗子市役所で開かれた。サイクリングによる観光PRの展開を確認したほか、協定書の締結も行った。
津波マップ、有害鳥獣対策も
5首長が顔を揃えるのは、昨年10月の会議発足以来2回目のこと。前回、観光分野の連携強化の具体策として浮上した「サイクリングによる三浦半島の魅力発信」の進ちょく状況として、ガイドブック仕立ての冊子が完成したことが発表された。駅のラックのほか、サイクリストらの目の触れる場所に設置していくという。今後の展開として、周遊客を立ち止まらせるための環境整備の必要性にも言及。自転車専用ラックの設置などについて、平井逗子市長は「民間の動きと連携して進めていきたい」との考えを述べた。
このほか各自治体が地場産品の相互販売コーナーの設置に努めることを確認。アンテナショップの開設を、集客力のある鎌倉駅周辺で検討していくことなどが報告された。アイデアとして、横須賀と葉山にある美術館を切り口にサミットのロゴマーク、ホームページ開設の提案もあった。
観光の分野以外では、深刻化する有害鳥獣対策にも乗り出す。向こう3年間でアライグマ2千匹、タイワンリス1万5千匹を駆除する数値目標が掲げられた。自治体ごとに作製している津波ハザードマップも、想定する基準データがまちまちだったことから、統一化を図り三浦半島版を新たに作製する。
サミット後の会見では、自治体ごとで異なる「海水浴場規制」についても質問があった。今年、ルールの厳格化を図った逗子の平井市長は「現時点で連携の具体的な話はないが、鎌倉市・葉山町とは問題意識を共有している。今夏の状況を踏まえ、発信も含めて判断したい」と答えた。
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