鎌倉市医師会が運営する産科診療所「ティアラかまくら」(小町)の開設5周年を記念するイベントが、9月7日に開催される。同院では今年7月末までに1500人を超える赤ちゃんが誕生。関係者は「イベントを通じて当院をより多くの市民に知ってもらい、利用者の増加につなげたい」と話す。
「ティアラかまくら5周年記念イベント」は9月7日(日)、鎌倉生涯学習センターホールで開催される。
午前10時30分からの第1部では、4組の夫婦の妊娠、出産、育児を追ったドキュメンタリー映画『うまれる』の上映が、午後2時30分からの第2部では祝賀式典の後、鎌倉出身のフルート奏者・吉川久子さんによるコンサートが行われる。また1、2部ともに同院で生まれた子どもたちのスライドが上映される。
入場料は1部が高校生以上前売1千円(当日1300円)、3歳以上中学生まで前売500円(当日800円)、2部が高校生以上前売2千円(当日2300円)、3歳以上中学生まで前売1千円(当日1300円)。申し込みについての詳細は同院【電話】0467・61・0311へ。
助産師が育児も支援
ティアラかまくらが開設されたのは2009年2月。当時、市内で分娩が可能な施設が1カ所しかなかったことから、鎌倉市と医師会がプロジェクトを立ち上げ、全国的にも珍しい「医師会立」の産科診療所として運営が始まった。以来、今年7月末までの分娩件数は1537件に上る。
同院では助産師が妊娠中、出産直後から子育てまでサポートするのが特徴。母乳育児にも力を入れており、生後1カ月の時点での「母乳率」は90%を超えるという。09年8月に女児、昨年11月に男児を出産した中込里子さん(35)は「ベテランの助産師さんが多く心強かった。2人目が生まれた時は、上の子のケアについてもアドバイスをしてもらえた」と振り返る。
また母親らによる育児サークル「ティアラ会」が毎月2回、同院でイベントを開催。昨年6月に男児を出産し、同会に参加する稲井史さん(42)は「産院なので安心して子どもを連れて行くことができた。育児の悩みなど母親同士で様々な話をすることができ、気持ちが楽になった」と話す。
今後の課題は利用者の増加だ。開設当初に予想していた年間の分娩数は360件。しかし昨年、大船に新たな産科医院が開院したことなどもあり、2013年度は266件に止まった。
同院では「母親が最も育児に不安を覚える時期」という産後2週間の検診を4月から導入するなど、新たな取り組みを進めている。助産師の鈴木佳世さんは「『選ばれる産院』になるためにサービスの質を高めていきたい。5周年イベントを通じてより多くの市民に当院を知ってもらい、利用者が増えるきっかけとなれば」と話している。
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