中本牧シニア・小室貴裕選手(円蔵在住) プロ見据え「自分高める」 関東覇者として3月の全国選抜大会で頂点目指す
若いアスリートが活躍の場を広げているスポーツ界。市内にも「プロ野球選手になりたい」と打ち込む若者がいる。中本牧シニア(横浜市)のエース・小室貴裕選手(14歳・円蔵在住)。昨年11月まで行われた「ミズノ杯関東連盟秋季大会」では、決勝までの6試合を一人で投げ切り、優勝の原動力となった逸材だ。
身長178cm、体重69kg。恵まれた体格から繰り出すストレートはMAX135km。だが、中学生離れしているのはその野球センスだけでなく、野球に取り組む姿勢や意識の高さにある。
「遊びたいと思ったことはありませんね」。練習は土日以外にも水曜日と木曜日にあり、グランドには片道1時間30分程度かけて通っている。練習がない日もランニング、素振りは欠かさない。「2時間はぶっ通しでやって、家でも筋トレをやっています」。自分を高めたい−。その向上心がこれまでの成長を支えてきた。
小学1年から野球を始め、少年野球チーム「鶴が台スターズ」にいた頃、「厳しい環境、高いレベルで野球がしたい」と強豪「中本牧シニア」に入団した。同チームはこれまで多くのプロ野球選手を輩出。1995年には後の「松坂世代」といわれる小池正晃選手(中日)、小山良男氏(元中日)らを擁し、日本選手権・ジャイアンツ杯で2冠を達成している。「(中本牧には)ピッチャーでプロになった人はまだいない。自分がなりたい」と語気を強める。
下半身を強化
1年生の頃から背番号をもらい、試合に出場していた。しかし、上級生相手には打ち込まれるケースも多く「上半身だけで投げていた」と分析。それ以降、下半身の強化に重点を置いて練習している。「しっかりとしたフォームで投げられているか意識しています」
その努力は実を結び、関東大会で6試合を投げ切るスタミナもついた。また、尻上がりに調子を上げ、決勝の浦安シニア戦は相手を寄せ付けず、完封している。
球種はスライダーと2種類のカーブ。しかし、あくまでもストレートにこだわりがある。「甘いコースに行かなければ、連打はされない」と自信を覗かせる。
3月から行われる全国選抜大会は関東覇者として挑む。目標は優勝だが「今のままではダメ。全国は甘くありませんから」。驕った様子はなく、貪欲な姿勢で一つ一つ階段を上っていく。
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