藤間家屋敷跡を史跡指定 堤貝塚の土器も重文に
茅ヶ崎市教育委員会がこのほど、柳島の藤間家(近世商家)屋敷跡と、堤貝塚で出土した縄文時代後期の深鉢形土器を市の文化財に指定した。
同委員会によると、藤間家は江戸時代、高座郡柳島村(現・茅ヶ崎市柳島)の名主を代々務めており、廻船問屋として商いを行っていたという。
史跡指定されたのは、藤間家の土地約4700平方メートル。2007年から数回にわたって行われた考古学的調査の結果、敷地の地中に江戸時代以前の遺物類がそのまま残されていることが分かっている。
また、十三代目の当主・藤間柳庵は文人として幕末の社会情勢を細かく記録しており、ペリー来航の実見談も記しているという。
現在の当主・藤間雄蔵さんは「市の文化財指定は光栄なこと。ゆくゆくは皆さんに自由に見てもらえるように、この場所が公の場になっていけばうれしいです」と話した。
また、市の重要文化財に指定された土器は、県指定史跡の堤貝塚から1962年の調査で発見されたもの。朝顔形の深鉢で、S字状の渦巻き模様が描かれており、考古学の概説書などに紹介されている。
同委員会は、「茅ヶ崎の縄文時代を語る上で欠かせない土器。また考古遺物として市重要文化財に指定するのは今回が初めてです」と話した。
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