茅ヶ崎市は3月30日に赤羽根字十三図周辺の谷戸(約2・9ha)を都市緑地法に基づく「特別緑地保全地区」に指定した。今回の指定は2012年の「清水谷(しみずやと)特別緑地保全地区」(約4・9ha)に続き2件目。
この地区は市内で唯一相模川水系から外れたエリアで、南から北へ引地川水系の小糸川源流域の細流が流れている。湿地に生息するヤンマの一種で県の準絶滅危惧種にも指定されている「カトリヤンマ」や、湘南地方では他に生育地が知られていない植物「ヒメシロネ」など、市内の他の地域では確認できない希少生物の生息・生育空間になっている。
市はこうした自然を将来に残して行こうと、地権者17人と交渉を重ねて、今回の地区指定に至った。指定により建築行為や木竹の伐採などの行為が制限されるが、地権者は固定資産税や相続税の優遇措置が受けられる。
今後、市は土地所有者や保全活動を行う市民ボランティアと協力し、草刈りや外来種の除去を行っていく。担当の市景観みどり課は「通常時、立ち入りは一部の区域に限っているが、今後市民向けの自然観察会の開催も検討している。自然環境を残していくとともに、貴重な生き物の生息空間を守って行きたい」と話した。
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