茅ヶ崎市立病院に勤務する看護師の重盛ゆき子さん(39)=市内矢畑在住・人物風土記で紹介=が、日本登山医学会の「認定国際山岳看護師」資格の認定を受け、7月下旬に認定証を手にした。重盛さんは2014年度から始まったこの育成プログラムで最初に認定された全国2人の内の1人、県内では初めて。
この資格は、山岳医学の臨床や研究を実践できる医療従事者の養成を目的とするもの。元々医師向けの「山岳医」制度だったが、2014年度から募集が拡大し、看護師も対象になったことから、重盛さんはこのプログラムを受講した。14年夏から16年1月頃までの期間、休みを使って夏山と冬山で登山技術の習得や救助方法、高山病や凍傷などへの対処方法を学び、資格習得に必要な単位(約125時間)を得てきた。「最後の講習は、冬山の八ヶ岳。登山経験を生かしてこの難関を一発クリアできて良かった」と振り返る重盛さん。
今年5月に合格判定が行われ、6月に同学会で自分の名前が発表されたのを友人から聞き「とても嬉しい。この資格を取得してできることを考えて、行動していきたい」と重盛さんは話す。
登山・看護師・留学の経験生かして
普段は市立病院の看護師として勤務している重盛さん。市内に生まれ、幼い頃から家族でハイキングに出かけるなど山に親しみ、看護師になった20代前半の頃社会人山岳会に入会した。
登山の魅力にはまり、海外登山にも挑戦したことから「英語をもっと話せたら」と海外留学も経験。12年に帰国後「新しい目標を見つけたい」と思っていたところ、インターネットで「山岳看護師」の資格を知った。「登山中に仲間の身に何かあったら、医療職の自分が力になれたらと思っていた。今までの経験が生かせる」と考え、資格には「国内」「国際」の区分分けがあったが「海外登山や留学経験があったので」と「認定国際山岳看護師」を目指し、約2年越しで認定に至った。
現在、メインで行っている活動は山岳レースでの救護で、今夏は「休日に槍ヶ岳や富士山の診療所での診療補助のほか、高山病予防や安全登山の啓蒙活動も行う」と話す重盛さん。今後は「普段は病院での仕事があるのでできることは限られるが、自分の知識や技術を生かして活動していく」と意気込みを語った。
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