コロナ禍によって、生活様式やビジネススタイルなどが劇的な変化を遂げた2020年。一方で、茅ヶ崎市の人口推移を見ると、2020年12月は前年比530人増の24万2543人となり、過去最多を更新している。テレワークの普及などによって、仕事とプライベートの両立のために茅ヶ崎への転居を決めた夫婦・単身者をはじめ、新築マンションを販売する不動産企業に「茅ヶ崎暮らし」の特色や魅力について聞いた。
サザンビーチのカフェで友人たちと夕暮れのひととき―。昨年4月、結婚を機に、藤沢と都内から市内共恵へ移住した生駒夫妻の日常のワンシーンだ。
関西出身の矯(たけし)さん(39)と東京育ちの夏穂さん(38)が、茅ヶ崎を選んだ決め手は”ほどよく田舎”であること。半年かけて探した一戸建ての賃貸物件は駅と海からちょうど徒歩10分ずつ。2人の都内への通勤にもサーファーの矯さんにとっても好立地だった。
夫婦共通の趣味は、美味しい食事とお酒。庭付きの家では友人で集まりバーベキューもできる。
「茅ヶ崎はフレンドリーな人ばかりだから、地元出身でない人でもローカルコミュニティに参加しやすい」と矯さん。都会育ちの夏穂さんもすぐに溶け込んだ。「東京と比べて海や山が身近で公園も多いから、休日に無理して遠出しなくても、息抜きもすべて茅ヶ崎で済んじゃう」と夏穂さん。
ライフスタイルも変わった。都内だと飲み明かすことも多かったが、茅ヶ崎では早寝してランニングや釣りなど朝活もするように。「太陽を感じる生活が心地良くて、子育てもしやすそう。子どもができても、ずっと茅ヶ崎がいいかな」
都内や横浜からも
茅ヶ崎中央公園やイオンに隣接する総戸数160戸の新築マンション「パークホームズ茅ヶ崎中央公園」。マンションギャラリーを開設した昨年2月以来、「コロナ禍でも契約は堅調に推移している」と話すのは、今年3月下旬に竣工予定の同物件を販売する三井不動産レジデンシャル(株)の中村光寿さん。
契約者の約4割が市内での住み替えだが、都内や川崎、横浜からの契約や問い合わせも多く、想定よりもかなり高い状況だと語る。「エリアも世田谷や練馬、葛西など多方面にわたり、中には一度も茅ヶ崎に来たことが無いという方もおり、私たちも驚いています」
中村さんは背景についてこう分析する。「茅ヶ崎は自然・生活環境・価格、都内へのアクセスなどが『ちょうどいい』。湘南エリアで見ると、藤沢駅は3線乗り入れで商業施設も多く、利便性は良いですが、リゾート感に欠けますし、平塚駅だと少し都心から離れてしまう。その点、茅ヶ崎は海にも歩いて行けるし、商店街には活気のある魚屋や味のある個人店など、昔ながらの下町のような魅力もあります。また、その時の気分で『そうだ海に行こう』と、リフレッシュできる環境も整っていて、バランスが良いと感じています」
テレワークが後押し
昨年7月、単身の田中さくらさん(27)は、東京都大田区から茅ヶ崎へ。きっかけは、ウェブサイトを運営する都内の勤務先がリモートワークに切り替わったこと。「動くなら今しかない。海沿いに住むのが目標だったので」。そう微笑む田中さんは、サザンビーチが目と鼻の先にある中海岸のマンションを借りた。
数ある海辺の街から茅ヶ崎を選んだのは、前職の取引で訪れた時に感じた街の雰囲気だった。愛媛県の田舎で育った田中さんにとって、「茅ヶ崎は気取りすぎず、横との距離も近くて落ち着くんです」。
仕事のある平日は午前6時30分に起床し、サーフボードを担いで海へ。波乗りを楽しんだ後、9時30分から午後5時までは自宅でテレワーク。仕事が終わると、海を横目にランニングで汗を流す。週1回の都内への出社も1時間ほどで苦に感じることはなく、ベランダから見える大好きな海によって「仕事の生産性もあがっているんじゃないかな。茅ヶ崎で仲間も増えてきて、心身ともに健康的に過ごせる街だと思います」と話す表情は充実感に満ちている。
こうした状況に市企画経営課は、「コロナ禍でライフスタイル、ワークスタイルが変化する中で、茅ヶ崎での暮らしに多くの人が共感している。この動きを活力あるまちづくりにつなげていきたい」と語る。
|
|
<PR>
茅ヶ崎・寒川版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>