市民団体「茅ヶ崎野外自然史博物館」(熊澤泰信代表)がこのほど冊子「行谷の湿地湿田を未来まで」を作成した。これは同団体の活動地「行谷の谷戸湿地湿田ビオトープ」が、昨年「関東水と緑のネットワーク拠点百選」に選ばれたことによる助成で作成したもの。
同団体は2001年に結成し自然の大切さを広めようと定例観察会などを開催。2009年からは行谷の湿地・湿田を借地し環境保全作業を行っている。
「行谷」のこの地域は文教大学から小出川に向かって下る谷戸地形の湿地部。現在、市内では数少ない湿地性動植物の貴重な生息生育環境になっている。
2009年、約1haに盛り土がされ、広範囲の湿地が失われたことを受け、同団体は「県の遊水地計画を誘致し、広い面積の湿地と草地を残したい」と考えた。事務局の岸しげみさんによると「遊水地工事である程度のダメージを受けるが、同じ行谷地域の生物を確保できるように予定地外の湿地を借地して生物を維持している。これにより遊水地の生物多様性がより早く回復できる」と話す。
冊子には行谷の自然環境とこれまでの経過が記され、活動への理解を広めようと配布している。岸さんは「貴重な生き物、自然環境を未来へ残して行くため活動を続けていきたい」と話した。
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