意見広告・議会報告
柏木とおる政策提言 被災地から帰りました 震災対策を練り直します
この度の震災で被災された皆様に、心からお見舞いを申し上げます。
先週、被災された宮城県石巻市を視察し、ささやかながらボランティアのお手伝いをしてまいりました。
惨状は想像を絶するものでした。正直に申し上げれば、いまは適切な表現が見つかりません。言いようもない無力感に打ちのめされながらも、ひとつだけ心に決めたことがあります。
震災対策を徹底的に練り直します。市民の命と生活以上に大切なものはなく、これを守ることが私の仕事です。生き残った人間としての真価が問われます。
消滅したまち
旧北上川の河口に位置する石巻市南浜町は、市民病院・石巻文化センター、そして鉄筋コンクリート造のアパートを残してがれきの山と化していました。
震災後3週間が経過しました。自衛隊の懸命な活動で車1台が通れる道路は確保されましたが、木造住宅も商店も郵便局も銀行も、すべてが津波によって跡形もなく破壊されてしまった目の前の光景に、言葉を失いました。
一冊のアルバム
砂ぼこりが舞上がるがれきの中、一冊のアルバムを見つけました。写真の日付は昨年11月。おそらく3才であろう着物姿の少女が、両親と幼い妹と家族4人笑顔で、七五三のお宮参りをしている姿が写真に収められていました。この家族のご無事を祈り、涙ながらにアルバムを元の場所に戻すことしかできない自分の無力さを思い知らされました。
被害想定地区に住む5万人の命を守るために
被災地を訪れ、「まちの消滅」を目の当たりにして改めて痛感しました。大型コンテナをもなぎ倒して押し寄せる、津波の濁流の前では人間は無力です。命を守ることのみに対策を特化しなければなりません。
石巻市でも鉄骨造・鉄筋コンクリート造の堅牢な建物は原形を留めていました。高台のない港・花水・なでしこ地区に住む5万人が、8校の学校、競輪場、商業施設および民間マンション等の3階以上に、地震発生後10分以内に避難が完了できる防災計画を、地域自治会等と協力して一刻も早く策定する必要があります。
対象世帯1万5千世帯に、「あなたの家族はここに避難してください」と、避難場所を明確化した具体的な避難計画を策定することが重要となります。
残念ながら既存の建物だけでは、5万人の収容は困難なものと思われます。良好な住環境を守るための高さ制限(現在は概ね10m以下)を、防災上の観点から条件付きで緩和することも検討に値すると思われます。
相模川沿岸無堤部分の解消
この大震災で発生した津波は北上川では15Km上流まで遡上しました。今回の大震災と同じ規模の津波が発生したら、堤防が無い箇所が存在する相模川流域で、甚大な被害が発生することは間違いありません。国県の事業ではありますが、「相模川無堤部分の解消」の早期実現を目指し相模川隣接地域の安全を確保します。
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平成22年度の平塚市の防災予算はわずか1・8億円です。4月1日の神奈川新聞によると、平塚市は相模湾沿岸13市町で、唯一津波ハザードマップすら作成していません。平塚市の危機管理体制を根本的に見直す必要に迫られています。
平塚市の使命は、市民の尊い生命を守ること。その財源を捻出するためにも、税金のムダづかい撲滅は至上命題です。
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