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節電の夏 振り返る

社会

公開:2011年9月8日

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市役所本庁舎の「緑のカーテン」
市役所本庁舎の「緑のカーテン」

暑さ一転、涼しい日も

 東日本大震災による原発事故の影響で、「節電」がキーワードとなった今年の夏。市内でも商業施設や工場、一般家庭で節電への取り組みが行われた。一方、気温の高い日やそうでない日もあったことで、ビーチパークの来場者が昨年に比べてほぼ半減するなど、客足にも影響した。

 節電対策として脚光を浴びたのはゴーヤの苗。暑さ対策に窓際で育て、カーテン代わりにする家庭も目立った。3年前から市民にゴーヤ苗を無料配布している平塚市は、60世帯分300苗を当初用意していたが、見込みの2倍を上回る応募が殺到。市民や職員ボランティアが追加で苗を育て、約1300苗を配布したという。

 契約電力500kWを超える民間企業では、最大使用電力を昨年比15%削減するための節電対策に追われた。

 日産車体(株)湘南工場は電力使用量の平準化を図るとして、多くの会社が休みとなる土曜・日曜を操業とし、休日を木曜・金曜に振り替えた。サマータイム制の導入なども効果を見せ、市内大神のテクノセンターとともに節電目標の15%削減を達成したという。

 節電に対応するための就業時間の見直しは、飲食店にも影響した。宝町の居酒屋では「仕事帰りのお客さんは平日の方が多くなり、客足の変化はあった」と話す。

 一方、気温は高かったり過ごしやすかったり。市消防本部の参考資料によると、7月から8月にかけて最高気温が30℃を超えた真夏日は41日、35℃以上の猛暑日は2日あった。一方で、最低気温が20℃を下回る日も7月に3日間あった。熱中症患者の報告件数は41件で、昨年の42人と横ばいだった。

 湘南ひらつかビーチパークでは、7月・8月の海水浴客が4万5477人と、昨年の9万人と比べほぼ半減。来場総数も15万6356人で、昨年の22万4855人を下回った。ビーチパーク管理者は「津波への警戒感は要因として否定はしないが、週末に気温の低い日が重なったことが影響した」と分析している。

 7月2日にプール開きを行った大磯ロングビーチは、気温の高い日が続いたお盆の集客が好調。8月15日には9千人の来場者を記録した。「節電で涼を求め、足を運ばれるお客様に多くお越しいただいた」と今夏を振り返っていた。
 

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