トップ関連記事 初優勝生んだ4年生の奮起
照明のないグラウンドで、暗がりに転がるボールを必死で追いかける。今でこそ、人工芝の上で夜間でも練習が出来るようになったが、11年前、神大女子サッカー部は、小学生がとうに帰った後の校庭を練習場として借り、スタートを切った。
5日に行われた全日本大学女子サッカー選手権で、創部11年目にして優勝。部が発足した当初から選手たちを指導してきた鎌田路代コーチは、技術はもとより個々の人間性を高める教えを施してきた。「ある選手が、『プレーは気持ちだ』と言ったところで、その選手に責任感がなければ説得力がない」。選手たちが教わってきたのは、サッカーだけではなかった。
大会の決勝戦は、昨年の関東リーグ戦で敗戦を喫した日体大。選手層は厚く、部の歴史も長い強豪相手に「自分達との差があることは分かっていたので、挑戦者として臨みました」と、キャプテンの長田いづみ選手(経営学部4年)は話す。試合のDVDを選手全員で見て反省点を洗い出し、失点したシーンはピックアップして何度も何度も頭に叩き込んだ。決勝戦には、「相手に勢いづかせたら負けると分かっていたので」と、強い気持ちでぶつかった。
下級生から「4年生がまとまっていない」と、はっきり言われたことがある。「変わらなきゃ」。4年生同士、時には衝突しながらも話し合いを重ね、下級生の見本となるよう奮起。いつしか全学年が一丸となり、優勝を目指すようになっていった。
「チームとしてのレベルはまだまだ。でも、選手たちは精神的に成長したと思います」と鎌田コーチ。”神大なでしこ”は、花びら1枚欠けることなく、これまでにない大輪を咲かせた。
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