ビットコイン「使える街」へ
インターネット上で流通する電子通貨「ビットコイン」を市内活性化に活用しようと、有志団体「平塚ビットシティプロジェクト」(河野太郎実行委員長)が9月25日、市内飲食店と協力し、実証実験を行った。同実行委の話によると、ビットコイン決済のできる店舗が一定エリアに集積しているのは世界的にも例がなく、河野委員長は「ビットコインを使える店が市内に増えれば、世界中の企業がビットコイン事業に関する何らかのテストを平塚でできるようになる」と話している。
ビットコインはウエブ上の「取引所」で円など現実通貨と換金できる電子マネー。金融機関を介さずに取引ができるために手数料がほとんどかからず、決済の簡易さや迅速さなどの利便性も持つ。
同実行委は「ビットコインで支払いが出来る街という特徴的な位置を世界で獲得し、仮想通貨のメッカとなれば、仮想通貨関連の企業が平塚に進出するはず」という将来像を描いている。
今回の実験には、飲食店イベント「平塚南口ぶらりはしご酒」に出店する5店舗が協力した。従来イベントは回数券を発行して5店舗を周遊してもらうが、今回はビットコインで2店舗分飲食できる場を提供した。約30人の参加者は、スマートフォンなど携帯端末で実行委からコインを購入。各店舗で飲食した後、店のQRコードを読み取って代金を支払った。
参加した市内在住の木村美江子さんは「慣れない操作でしたが、ゲーム感覚で飲食ができた」と喜ぶ。協力店舗の店主、石川賢一さんも「お客さんの誰もが簡単に操作できたわけではないので課題は多い。でも話題性と夢のある話」と、はしご酒イベントでの将来的な導入も視野に入れている。
実行委は、発起人で衆議院議員の河野委員長が、ビットコインの普及に取り組むフリーランスのシステムエンジニアで市内出身の樋田桂一さんらと立ち上げた。
樋田さんは「ビットコインの取引所『マウントゴックス』の経営破綻で負のイメージがあるが、現在も世界共通で使える決済手段として有効利用され、新しい産業になりつつある」と語る。今後、こうしたイベントを通じてビットコインに親しんでもらいながら、利用可能店舗を増やすよう働きかけ、産業誘致をはじめ、東京五輪を見据えた海外観光客の呼び込みにもつなげたいとしている。
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