県社会人野球クラブチーム最優秀選手賞に選ばれた 山田 健二さん マルユウベースボールクラブ湘南所属 29歳
チーム支えるいぶし銀
○…4月に行われた全日本クラブ選手権大会の県予選で、3日間で4試合を完投し優勝。その力投が評価され、県社会人クラブチーム最優秀選手賞に選ばれた。受賞は一昨年に続いて2度目。「肩のスタミナは普通の人よりあるのかも」と胸を張る。スライダー、シュート、シンカーに、力を込めて投げる130キロ台のストレート。緩急をつけてのらりくらりと相手を翻弄するピッチングは、飄々とした語り口に重なる。
○…運送会社に勤務しているが「重いものを運ぶから上半身は鍛えられる」とニヤリ。下半身のトレーニング不足を補おうと、最近では通勤も車から自転車に切り替えた。「どのチームも毎日練習できるわけじゃない。だからこそミスが出たり、強い企業に勝てたりする。そこがおもしろい」。日頃は自主トレーニングを重ね、週末のチーム全体練習でブルペンに立つ。「春の時点で投手が手薄だった。全試合投げるつもりで準備した」と、キレやコントロールを中心に精度をあげていった。
○…ポーカーフェースで黙々とピッチングする姿が印象的だが、4歳と1歳の息子の「パパがんばれ」の声援が聞こえると思わず笑みがこぼれてしまう。「スタンドでちょろちょろしているのがマウンドにいても見える」と心配そうに父の顔をのぞかせる。
○…厚木東高校、神奈川工科大学の野球部を経て、友人の誘いで平塚が本拠地のマルユウベースボールクラブ湘南へ。「マルユウの仲間はみんな一生懸命。野球を好きな気持ちが強い」と、ひたむきに白球を追うチームメートに刺激を受ける。今シーズンは南関東大会で敗退。来シーズンの目標は全国大会の舞台、西武ドームで白星を獲得することだ。「負けて悔し泣きする人もいる。遊びじゃなく真剣に野球をしているみんなと全国に行きたい」。磨き上げたいぶし銀の右腕で、仲間とともに最高の舞台を目指す。
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