住民悩ますカラスを活用 食資源の可能性も
吉沢公民館で10月20日、市民セミナー「平塚市で捕獲されたカラスの有効利用と音声を使ったカラス撃退装置の紹介」が開かれた。総合研究大学院大学で、カラスの食資源利用を研究する塚原直樹さんが講演、畜産関係者や農業に携わる約30人が集まった。
塚原さんは「イメージの悪いカラスを今日の講演を聞いて食べたくなるかどうか実験です」と笑いを誘うと、平塚で捕獲したカラスの安全性は調査済みとしたうえで、胸肉を使ったジャーキーの試食を実施した。カラス肉は高タンパク低脂肪で、コレステロールの排出に欠かせないタウリンが豊富に含まれている。参加者は「鹿肉みたい」「匂いはない」と恐る恐る口に運び、「噛み応えがある」「意外と美味しい」と驚いていた。
塚原さんは当日、三菱電機と共同開発したカラス撃退用の超音波スピーカーも紹介。カラスが状況に応じた異なる鳴き声を発することを利用し、天敵を威嚇する鳴き声を流してカラスを追い払う仕組みを説明した。
市担当課によると、報告されているカラスなど鳥獣被害件数の約半数が土沢地区からのもので、畜産用の飼料作物が荒らされたり、乳牛がつつかれて出血したりする被害が出ている。
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