盲人教育の先駆者で、現在の神奈川県立平塚盲学校の創始者である秋山博(1863―1918)の功績を紹介しようと、秋山博墓前祭(池田弘実行委員長)が20日、南金目の寂静寺で開催された。墓前祭には主催した金目エコミュージアムのメンバーに加え、落合克宏市長や地域住民らが参加し、いち早く社会福祉の精神を体現した先人を偲んだ。
秋山博は1863年(文久3年)、現在の市内岡崎に生まれた。13歳の時に天然痘にかかり失明したが、すぐに鍼医になることを決意し、南金目村の鍼医に弟子入り。20歳で営業免許を取得すると、金目に鍼灸院を開いた。鍼灸院は高い技術と献身的な治療で「金目の鍼医さん」として名を馳せ、山梨、愛知からも患者が訪れたという。
その後、盲人の自立と就業の道を探るために地元の民権家や医師らの援助を得て「中郡鍼学講習会」「中郡鍼灸按摩組合」を設立。1910年(明治43年)に金目観音堂の北側にあった旧キリスト協会堂を借りて県立平塚盲学校の前身となる「私立中郡盲人学校」を開校した。18年(大正7年)3月22日に54歳で逝去した。
池田実行委員長は「今年で100回忌を迎えます。この機会に福祉に尽力した地元の人物に思いを馳せてみてほしい」と話していた。
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