男女共同参画4カ国トーク 二宮で初のイベント
二宮町生涯学習センターで2日、にのみや男女共同参画フェスティバル「吾妻山に春が来た!」が開催された。町民グループにのみや男女共同参画推進の会が主催した。同町・町教育委員会ほか後援。大阪の噺(はなし)家桂蝶六さんによる二宮の民話を元にした新作落語と、育児や働く女性をテーマにパネルトークが行われた。
パネリストとして台湾出身の古山季玲さん、ペルーから来日した赤嶺セシリアさん、米国カリフォルニアで生まれ、豪州など4カ国で教育を受けたアビー・ニコラス・フリューさん、「落語の国」を代表して蝶六さんの4人が登場。東京都市大学講師の馬渕幸彦さんが司会進行を務めた。日本と各国での子育ての違い、家族や社会が母親をどのようにサポートしているか、パネリストの話を紹介する。
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日本と外国の子育て
古山さん 日本で子ども2人を出産しました。台湾では父母以外に祖父母、おば、いとこなど親戚の協力を受けて育児をする人が多い。母親は仕事が忙しいので、保育園に子どもを預けても後ろめたさはあまりありません。日本では育児が孤立しているように思えます。
セシリアさん ペルーは女性が中心の生活。日本女性のように控え目ではなく、いつも前に出ている。子育てには祖父母やおじ・おばも関わるので、日本より楽かもしれません。
男女の違い・家事分担
アビーさん 日本に来て驚いたのは男女差別や人種差別があること。女性だけの割引サービスや女性専用車両というのがあるけれど、男性にはない。アメリカなら男性車両も作らないと法廷で問題になります。米国では性別・年齢・宗教・言語などあらゆる差別があってはならないと考えられています。
蝶六さん 落語には夫婦の噺が沢山あります。しっかり女房とうっかり亭主。これが逆になると落語は成り立たない。実際に「女房の尻に敷かれている」と言う男性もいますが、何だか嬉しそうに見えます。
セシリアさん 日本のお母さんは自転車の前と後ろに子どもを2人、3人も乗せてスーパーに行く。これを見て負担が多過ぎると思った。家事は女性だけの仕事ではなく、夫婦2人でやる仕事だと思います。
蝶六さん 私は自分で御飯を作るし、洗濯もします。一人暮らしなので。女房が国家資格を取りまして、ある日、出て行かれたんです。
働く女性のサポート
アビーさん 米国には「扶養」がない。女性も残業や単身赴任をする状況なので、男女で子育てをします。扶養や母子家庭の支援などで日本の女性は守られているように感じます。
セシリアさん 出産・育児で女性が会社を辞めなければならないのは、社会のサポートがまだできていないということなのでは。
古山さん バブルの頃、サラリーマンの夫と3日間、顔を合わせないことがあり、家庭は何なのかと思った。女性の力を使って男女がバランスよく生活できるようにしないといけないですね。
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