3路線廃止の申し入れ 神奈中から来年3月メドに
中井町は、年間を通して利用が少ないバス路線について、運行する神奈川中央交通(株)から今年度末で廃止する申し入れがあったことを発表した。路線バスは鉄道が通らない同町唯一の公共交通機関。一度廃止された路線の復活は難しいことを踏まえ、同町では公共交通機関の活発な利用を改めて呼びかけている。
今回、同社から廃止の申し出があった路線は二31系統二宮駅南口〜高尾線の比奈窪〜高尾区間、秦15系統秦野駅《震生湖経由》〜比奈窪(万年橋)線の秦野駅〜比奈窪発着便、秦94・95系統秦野駅南口《上井ノ口/グリーンテク経由》〜日立システムズ線の藤沢〜日立システムズ区間の3路線。廃止後も現在二31系統の二宮駅南口〜比奈窪区間は存続され、秦15系統の秦野駅〜万年橋発着便は平日朝夕の通勤・通学時間帯の一往復便のみ存続。秦94・95系統は秦野駅南口〜藤沢区間のみ残されるという。
同社は今年5月から6月にかけて、3路線の乗降人員調査を実施。その結果、1便当たりの利用人数が0〜2人余りに止まったという。同社ではこの3路線のほか、国01系統国府津駅〜比奈窪線の見直しも検討。11月〜12月頃に路線廃止等の申請を行い、運輸局から許可されれば、来年3月頃には路線廃止に踏み切ることになる。
平成14年2月の道路運送法改正に伴い、乗合バス事業への新規参入や不採算路線からの撤退は原則自由化に。同町ではこれまで一部運行費を補助するなどで、不採算路線の維持に努めてきた経緯もある。町では廃止が予定されている区間について、実証運行中のオンデマンドバスの活用を促す一方、「なくなってから”不便だ””どうにかならないか”と言うのではなく、公共交通を未来に残していこうという認識が必要」としている。
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