子育ての語らい⑤ 「発想」を変えて「楽しむ」子育て
〜ガキ大将のいる生活3〜
ある日のリトミック、つり橋に見立てて並べた椅子の上を子どもたちに歩かせることをしました。保護者の方は普通、子どもと手をつなぐことに留まりますが、かんちゃんのお父さんは違って、お父さん自身も椅子の上を歩きだしたのです。そして椅子から床に下りるとき、”ぴょーん!”と大きく跳びました。
ビックリした私やお母さんたちですが、子どもたちはただ驚いただけではありませんでした。”かんちゃんのお父さんみたいに大きく跳んでみたい”という一心で、動きが一気に大きく、そして大胆になったのです。”挑戦して成功させ、自信を持つ”という一連の流れが始まったような、空気が変わった瞬間がありました。
お母さんみたいに上手にやってみたい!お父さんみたいにすごいことがしたい!というような、圧倒的な凄さや強さを見せると、子どもは親を尊敬します。そして親を目標に、やる気・欲求を持つようになり、それが子どもたちの能力を引っ張りあげることになります。
すると自分からすすんで頑張るようになり、どうすればもっと上手になるかを考え始め、親が『○○しなさい!』と言わなくていい生活になるのです。
■プロフィール▼大学助手として勤務後、音楽教室を主宰。ピアノ・リトミックを教えて26年。通常の定期的な教室のほか、行政の依頼でも指導。人間教育をも行うリトミックが高く評価されている。著書『大丈夫大丈夫!子どもはぐんぐん伸びていきます』出版
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