子育ての語らい⑭ 「発想」を変えて「楽しむ」子育て
〜自尊心をくすぐって褒める~
小学校高学年や中学生以上になった子は、褒め言葉だとしても、その中に少しでも嘘があると見抜くと言葉が心に響きません。
ですから効果的に褒めるためには、その子の“自尊心”を見つけ、そこをくすぐってあげましょう。自尊心とは自分の人格や考え方、言動で自信のある部分、それを大切に思う感情のことをいいます。しっかり子どもを見ていないとなかなか自尊心がどこにあるのか見つかりません。
例えば妹の面倒をよく見るお姉ちゃんに対して「妹の面倒を見てくれてありがとう」と言ってもそこに自尊心はありません。もしかすると“おだてて私にもっと面倒を見させる気だわ”と思うかもしれません。
でも面倒を見ているということは、妹を思う気持ちやお母さんを助けたいという気持ちがあるからです。ですからその行為を褒めるのではなく、もとにあるお姉ちゃんの心を褒め「お母さんを助けてくれようとしている優しさがとっても嬉しい」というのが自尊心をくすぐるということです。
すると“自分が一番見てほしいところにお母さんが気づいてくれているのだ”と思うので、子どもの心をガシッと鷲づかみにすることができます。そのように認められることでさらに成長が見られます。
プロフィール▼大学助手として勤務後、音楽教室を主宰。ピアノ・リトミックを教えて26年。通常の定期的な教室のほか、行政の依頼でも指導。人間教育をも行うリトミックが高く評価されている。著書『大丈夫大丈夫!子どもはぐんぐん伸びていきます』出版
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