子育ての語らい⑳ 「発想」を変えて「楽しむ」子育て
~生きかたの学び(言葉を覚えること)は生まれたときから始まっている③~
小学生以上の子の言葉遣いや態度を直すのは、幼児期の子を教育するよりも10倍、20倍の時間とエネルギーを使うかもしれません。でも絶対に投げ出さないであげてください。言葉や態度が悪いせいで、将来、その子の周りに仲間が一人もいないというような状況にしてはいけません。
まずお母さんから、美しく、丁寧な言葉を遣うようにしましょう。もしこれまでもお母さんの言葉が丁寧だったのなら、子どもが発した悪い言葉をお母さんが子どもに使ってみてください。子どもはとても驚き、みるみる顔が変わりますが、自分がそのときに感じた悲しみや憎悪をしっかり認識してもらいます。そして人をこんなに悲しい気持ちにさせてはいけないと伝えます。
それでもどうしても無理だという方は、せめて言葉の使い分けができるようにしてあげてください。「大人になったとき、そんなあなたのままで通用するところはほとんどないのよ」と。
なにより、なかなか美しい言葉にならない子どもを前に、焦らずじっくり腰を据えましょう。言葉を覚えて(教えて)いく、それは生き方を覚えて(教えて)いくことに他ならないのですから。
プロフィール▼大学助手として勤務後、音楽教室を主宰。ピアノ・リトミックを教えて26年。通常の定期的な教室のほか、行政の依頼でも指導。人間教育をも行うリトミックが高く評価されている。著書『大丈夫大丈夫!子どもはぐんぐん伸びていきます』出版。
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