子育ての語らい㉕ 「発想」を変えて「楽しむ」子育て
〜習いごとで、子どもに得てほしいものは何でしょうか?〜
保護者の方が月謝を払い、送迎し、ピアノ講師の私に大切なお子さんを預けてくださるということは、当然ピアノを弾く技術を身に付けさせてほしいということだと思いますし、辞めてからも正確に楽譜を読める技術、音色を奏でられる技術を習得させてあげたいです。
そのためにはピアノの持つ魅力を伝えていきたいので、教本だけではなく、努力して憧れの曲を弾けるようになったときの満足感や、それを聴いた人に感動してもらえる喜びを得る経験をさせています。
曲が弾けた自信や達成感と、そこまで引き上げた腕の技術は、体で覚えたことなので絶対に忘れません。また音楽や芸術というものは終わりがなく、生涯極めていくこともできますし、自分を癒やし、元気づけてくれます。
ピアノに限らず、英語なら会話能力、水泳なら泳ぎ方、算盤なら暗算力、書道なら美しい文字、武道なら受け身などを習得しますが、それらの背景でも多くのものを得ていくのだと思います。その子が何を得て、辞めた後に何が残るのかを考えて習いごとを決めていく最初のステップがとても重要なのではないかと思います。
プロフィール▼大学助手として勤務後、音楽教室を主宰。ピアノ・リトミックを教えて27年。通常の定期的な教室のほか、行政の依頼でも指導。人間教育をも行うリトミックが高く評価されている。著書『大丈夫大丈夫!子どもはぐんぐん伸びていきます』出版。
|
|
|
|
|
|