詩人や小説家として知られる島崎藤村の命日にあたる8月22日、大磯町の地福寺で藤村忌が行われた。
町観光協会が主催し、猛烈な勢力を伴った台風9号が接近するなか、同協会理事や熱心な藤村文学の愛好者らが参列。本堂で櫻井智定住職による回向があり、明治・大正・昭和を生きた文豪の遺徳を参列者が偲んだ。
同協会の新宅文雄副会長は「今日は思いの深い人たちが集まってくれた。こうして島崎藤村を偲ぶことは大変意義があること。藤村のように、心の底から思いの丈を表現することを大事にしたい」と話した。
昭和16年1月に大磯の左義長を見物した島崎藤村は、温暖な気候を気に入ってその翌月、大磯町へ移住。平屋建ての簡素な住まいに暮らした。同18年8月、小説『東方の門』を執筆中に倒れ、「涼しい風だね」の言葉を最後に71年の生涯を閉じた。
生前にこよなく愛したという、梅の古木に囲まれた地福寺の境内で静子夫人とともに眠っている。
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