子育ての語らい㊴ 乗り越えた先にあるもの
ある男の子、K君が「野球があるのでピアノの練習ができません。お稽古をやめたいです」と言い出しました。発表会の厳しい練習が始まった時期とも重なったので、続けることの大切さ、人としての軸を作ることの大切さ、言ったことは投げ出さないことの大切さを伝えて、K君の返事を待ちました。すると彼は後日「わかりました。頑張ります」と言い、厳しい練習を乗り越え、無事に発表会を終えました。
それから1年、次の発表会でK君が弾きたいと選んだ曲はとても難曲でした。私は「週に2回ぐらいレッスンを受けないと弾けるようにならないかもしれないよ!」と話しましたが、どうしても弾きたいと言います。その後、厳しいレッスンを4か月以上頑張り、発表会当日は、小学生とは思えないほど立派に弾ききりました。
すると演奏に心を打たれたと、Kくんに憧れる子が出てきました。何人もの保護者から「Kくん素晴らしかったですね!」とも言われました。
「Kくん、もしあのときピアノをやめていたら、今のあなたはいなかったね!その上、たくさんの人を感動させて…。本当に続けて良かったね!」と言ったら「うん!先生の言ってたことがわかった!」と爽やかな笑顔を見せてくれました。
|
|
|
|
|
|