小八幡にクジラが漂着 調査・解剖後に埋設
市内小八幡の海岸に打ち上げられたクジラの調査・埋設作業が7日、現地で行われた。作業に立ち会った神奈川県立生命の星・地球博物館学芸員の広谷浩子さんによると、打ち上げられていたのは生後1年未満のザトウクジラのオスで体長は6・3m。ザトウクジラは、寒い時期は暖かい場所へ、暖かくなると寒い場所へ移動する生態を持つという。広谷さんは、小笠原諸島か沖縄に移動する途中だった模様と分析する。死因は現在調査中だが、「状態から推測すると直前まで母親から授乳されていた様子。何らかの理由で死亡し、この場所に漂着したのでは」との見解を述べた。
解体作業は、博物館の呼びかけで小田原市内外から集まった獣医師や動物画家、高校生など、約30人が参加し、午前9時過ぎから行われた。国立科学博物館で動物研究をする石井雅之さんを陣頭に学生ボランティアらによってクジラの体長・体高などの計測が行われたのち、臓器等のサンプリング(採取)をしながら解剖作業が進められた。複数部位に分けられたクジラは研究のために国立科学博物館に持ち帰られ、皮や脂肪は浜辺に埋められて、午後5時頃に全ての作業が終了した。
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