広島で行われる第17回全国男子駅伝の神奈川県代表メンバーに選出された 稲垣 秀平さん 相洋高校3年 18歳
一歩一歩 夢へ
○…「ずっと目指していた大会。選ばれて嬉しい」と笑顔で話す。昨年11月の選考会では一発勝負のレースで2位の記録を出し、初めて神奈川県代表の座を勝ち取った。12月に行われた記録会では10000mに出場、県高校記録を6秒近く更新する30分02秒の走りを見せた実力の持ち主。高校生活最後にして最大の舞台を前に「全力を出し切りたい」と闘志を燃やす。
○…平塚市在住、両親との3人家族。小学校の頃はバスケをやっていたが「あまり上手くなかった」と苦笑する。たまたま出場した持久走大会で上位に入ったことが、中学での陸上部入部の決め手になった。以来ずっと中・長距離ひと筋。「練習した分だけ結果が出る」と、その魅力を語る。
○…相洋高校には現在指導を受ける石塚靖夫顧問に声をかけられ入学。朝練をこなし授業を受けて放課後も走る、という陸上漬けの毎日だ。「記録が伸びるのが楽しい」と苦もない様子。努力を確実に積み重ね、市の代表や関東大会出場と、一歩ずつ活躍の場を広げてきた。そんな姿を傍で見つめてきた両親は、大会の度に揃って応援に来てくれるのだという。「今回も(広島まで)来てくれる。活躍する姿を見せたい」と表情を引き締めた。日々の癒しは「練習後皆で帰ること」。互いに切磋琢磨し、高め合えるチームメイトの存在も、陸上を通して手にした宝だ。「1人ではできない。皆がいなかったら続いていなかった」と飄々と話した。
○…卒業後は東海大学への進学が決まっている。中学時代から胸に抱く「箱根路を走る」という夢に向かって、着実に歩みを進めている。「下りが得意なので、山下りを走りたい。地元の小田原や平塚もいいかな」と膨らむ夢に頬が緩む。「高校も楽しかった」と強調した後「大学でもっと高いレベルの中でやれるのが楽しみ」と、早くも先を見据えた一言。無限に広がる可能性を前に、また一歩ずつ歩んでいく。
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