先人に学ぶ小水力エネルギー 久野の発電所跡を市民が視察
地域資源を使って小水力エネルギーを生み出していた現場を視察しようと今月10日、市民が訪れた。メンバーは(有)小田原植木社長の近藤増男さん、市議の佐々木ナオミさんら5人。
訪れたのは大正6年から数年に渡り稼動していた市内久野の水力発電。明治期から山林家として林業の発展に貢献してきた辻村家の3代目、常助氏と弟の伊助氏がつくり、製材所の電灯に利用していた。当時約74キロワットを発電していた。当日は辻村農園の管理責任者、越地敏雄さんの案内で、山林を約3時間半かけて歩き、取水口、土管、貯水槽、発電所などの跡を見学した。
発電に高低差を必要とする水力発電。メンバーがGPSで調査した結果、取水口から貯水槽までの約1350mは高低差260m前後で水をゆるやかに流し、発電所で一気に約75m水を落としていたことがわかった。「緻密な計算によるずい道や水道橋、石積み工事などが約100年前に行われていたことに驚いた。省エネや地産地消のエネルギーが注目されるいま、先人の知恵に学べれば」と、近藤さんは話している。
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