西海子通り保健所跡地 売却「待った」、地元が要望 入札延期へ市に働きかけ
市内南町の保健福祉事務所跡地売却について、地元「西海子(さいかち)通り」の一部住民が、売却の延期・一時凍結を求めて動き出した。8月6日には2回目となる「西海子小路に隣接する保健所跡地を考える集会」を開催。約30人の地元住民が、対策を協議した。
集会では、小田原城址内で建て替えができない市立図書館や老朽化した32区公民館の移転先として市に購入を求める意見が出た。一方で、景観を守るための指導さえできれば税収増となる、と賛成の声もあった。
集会の座長を務めた32区前自治会長の谷川公治(ひろじ)さんは「西海子の良好な景観を守るため、市に有効な活用法を検討してほしい。そのためにまず時間が欲しい」と理解と協力を求めた。
当日は市内選出の守屋輝彦県議や井上昌彦、神永四郎両市議も参加。県の考え方や市の現況などについて紹介、アドバイスを送った。
保健福祉事務所跡地は、小田原文学館隣の約3300平方メートル。2004年度に解体され、以後更地の状態で神奈川県が保有してきた。
地元では、過去に公園や広域避難所として跡地の有効活用を小田原市や議会に陳情、請願などを提出している。また市には、県から2度、取得意思の照会があったが、駅前再開発、地下街、新ホールのいわゆる「3大案件」への投資が必要なため、直ちに取得意思の明示は困難、と回答している。県も緊急財政対策として、不用な県有財産の売却を進めていることから、7月に一般競争入札による売却実施を発表した。入札は10月18日(金)を予定している。
今後は8月20日前後に3回目の集会を開き、小田原市に、地元の動きを県に伝えて入札延期を働きかけるよう、申し入れをしていく。
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