北條五代祭りに20万人 忍者決定戦 小田高同級生がアベックV
第50回北條五代祭りが5月3日に開催され、約20万人が訪れた。100人が参加した「天下一忍者決定戦」では、男性の部で渡辺拓人さん、女性の部で槐(えんじゅ)ちがやさんが優勝。小田原高校出身で20歳の元同級生が、『7代目風魔小太郎』と『初代おふう』の称号をそれぞれ手にした。
忍者好きが小太郎襲名 渡辺拓人さん
小田原城馬出門から学橋までの約150mのコースで健脚を競った忍者決定戦。「歴史好きで忍者にも愛着があった。優勝できてうれしい」と笑顔で振り返った。
スタートポジションは、当日のレース前に行われた吹き矢と手裏剣投げによって決められた。月4回はダーツを楽しむという渡辺さんは、手裏剣で的の中心を射抜くなど好記録で最前列に。レース中盤まで混戦状態だったが、ゴール前の直線で抜け出し、今年で2回目の決定戦を制した。
家族や友人が会場にも来てくれ、とても喜んでくれた。特に姉が」と話し、イベント出場を薦めてくれた姉への感謝を口にした。
大井町出身で、小田原高を卒業、現在は横浜国立大学の3年生。小学生の頃から続けるバトミントンで足腰は鍛えられ、100mの自己ベストは12秒00。大観衆が見守る前でも、自慢の快足を見せつけた。「風魔小太郎として高校時代を過ごした小田原のPRに努めたい」と意気込んだ。
おふうで小田原に貢献 槐ちがやさん
本番1週間前、コースを試走した。「カーブがきついから大回りした方がいいな」。緻密な戦略と高校通学時に百段坂で鍛えた足、盗塁が得意だったソフトボール部での日々が、女性トップの栄誉をもたらした。
レースへのエントリーは締切りの直前だった。風魔小太郎は知っていたが、おふうは知らなかったという女子大生は、レース当日も普段通りにアルバイトをしてから参戦。二宮町から応援に駆けつけた家族は「こんなに早く来ないだろうと油断して、ゴールの瞬間を見逃したそうです」と苦笑いを浮かべた。
体育祭のダンス練習をした二の丸広場、学校帰りに勉強した市立図書館、小田原には愛着がある。最後にさらり「小田原に恩返しできたらな」。
20歳の2人が、小田原の魅力発信に駆け回る。
甲冑姿で武者気分
市内本町のういろう駐車場では、武者甲冑の着付け体験が行われた。松竹衣裳(株)と市観光協会の協力により、着付師が本格的な甲冑衣裳を無料で60人に着付けした。来場者は「着付けに15分要したが、重量感があり本物の武者になった気分」と喜んだ。
切り絵作家の百鬼丸氏による4mの『北条早雲出陣の図』が展示され、記念撮影する姿も。「お祭りに来た観光客にまち中でも楽しんでもらえれば」と、ういろうの企画広報担当・桑島裕二さんは話していた。
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