地域に活かす被災地の記憶 市内の中高生29人が宮城訪問
地域防災について学んでもらおうと、小田原市青少年育成推進員協議会が「東日本大震災スタディツアー」を7月26〜28日に実施。宮城県を訪れた市内在住の中高生29人は、被災地をどのように捉え、何を考えたのか。同行取材した。
「率直に悲しい」。地震と津波によって外壁を失った旧石巻市立大川小学校を、讓原楓君(酒匂中3年)は呆然と見つめた。「折れ曲がった柱は自分の学校のものより太い。これが小田原だったら」と声を細めた。
被災地には、震災を風化させないため、大川小のようにそのまま残されている場所がある。津波到達直前まで女性職員が避難を呼びかけた南三陸町の旧防災対策庁舎もそのひとつ。石井杏実(あみ)さん(泉中2年)は、3階建ての庁舎屋上まで押し寄せた津波の猛威に「テレビなどの報道では感じなかった『恐ろしさ』を肌で感じた」という。
震災知って高まる意識
石巻市の名振地区では、今でも仮設住宅に暮らす住民らと夕食を囲んだ。震災直後の話などを聞いた古田美風さん(城山中1年)は「大切な人やものを失った悲しみに触れた。心の傷は消えないと思うけど何らかの方法で支援していきたい」と語り、中高生全員の『えっさホイ踊り』でエールを贈った。気仙沼市では、仮設商店街を立ち上げた坂本正人さん(57)から有事の際に求められる地域のつながりを、高校生団体「底上げyouth(ユース)」の岩井克義君からは復興に向けた若者の活動を聞いた。
災害の大きさに触れ、震災を経験した人々に耳を傾けることで、中高生からは『何ができるのか』という声が聞こえてきた。
「避難所で住民の人たちが肩を寄せ合った」という話に「近所づきあいがないとそうはならない。日頃からあいさつなどで関係を築いておきたい」と平片佑典君(伊勢原高2年)は備えの重要性を感じていた。茂原亮太君(城山中3年)も「小田原で何かあったときのために、まわりと連携してしっかり対策をしておかなければ」と意識を高めた。
「自分が伝えていかなければ」
荒川将哉君(国府津中1年)は、兄から昨年のツアーの様子を聞いて参加。「宮城に行って危機感が持てた。風化させないため今度は自分が話していきたい」。帰宅後、さっそく家族や友達に経験を伝え始めた。
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