愛媛県を会場に10月10日まで開催されていた「第72回国民体育大会」の陸上で、クレイ・アーロン・竜波君(相洋高1年)が、並み居る上級生を振り切って少年男子共通800mを制した。
海の王者が、陸でも日本一に輝いた。
中学時代にライフセービングの全国大会で優勝経験を持つクレイ君が、陸上でも1年生ながら神奈川代表に選出され、国体に挑んだ。高校生が対象の少年男子共通800mで、予選を組1着で決勝へ。クレイ君以外は2・3年生がスタートラインに並んだレースでは、前半から積極的に前に出て、2番手で400mを通過。600m付近で先頭に飛び出し、追いすがる上級生を得意のラストスパートで振り切り、1分51秒93で優勝した。「スピードには自信があったので、ラスト勝負は絶対に負けたくなかった。うれしい」と白い歯を見せた。
陸上で初めて成し遂げた全国制覇。夏の全国高校総体(インターハイ)で高1歴代最高記録(1分50秒67)を叩き出して2位に入り自信が生まれた。どんな大舞台でも「いつも通りが1番」と話す大器は、国体開催地の愛媛でも「温泉が気持ちよかった」。大好物のチョコレートを絶つことなく、「量を減らして食べた」と控えめに笑う。インターハイに続く国体での快挙に、「もう1段階自信がついた。レースでしっかりと我慢できるようになった」と成長を実感している。
来月には駅伝も
主戦場の800mのほかにも、インターハイでは4×400mリレーの1走を務め全国4位に貢献したクレイ君。11月4日(土)には、丹沢湖で開催される全国高校駅伝の神奈川予選にも出場する予定だ。
同予選は、最短区間でも3Km。これまでに比べて走る距離は伸びるが、相洋高の長距離チームに交じって10Km走をこなしてきた。駅伝は個人種目の800mと異なり、チームメートとともに戦う楽しさを感じている。「みんなの思いがあるのが駅伝。区間賞を狙って走りたい」。駅伝終了後は、ライフセービングの大会にも出たいという1年生の勢いは、増すばかりだ。
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