市内のイベントに記者が直接参加する体験レポート。今回は、4月16日に小田原ガイド協会(楓川剛徳会長)の企画ガイドに同行した。
午前9時30分、小田原駅東口。緑色のベストを着たガイド協会員が10人前後の参加者を引き連れ、次から次へと出発していく。
今回の企画は「日本最大の大外郭を巡る」。年に一度行われている企画だ。コースは城下町全体を囲み、徳川家康が真似をしたとされる全長9Kmの「総構」を巡る。1月にNHKで放送された『ブラタモリ』で取り上げられたところも巡るとあり、応募が殺到。急きょ当日ガイド可能な会員を増員し、定員60人のところを110人まで受け入れたが、それでも何人も断ったそうだ。恐るべし、ブラタモリ。
※※※
企画ガイドは、資料として渡された行程を落とし込んだ地図を片手にスタート。同行したグループの年齢層はバラバラだが、半数以上が女性。土曜日ということもあり、親子連れの姿も。尾根を切って築いた堀や土塁など、かつての「総構」は、今ではどこも自動車が入れないような細い路地。戦国の城下町の様子に思いを馳せながら進む。参加者は、メモを取ったり、質問したりと、皆、真剣だ。
たっぷり3時間歩いて、城山公園で昼食。酒匂の坂田逸司さん(75)は、同協会13年のベテランガイド。この日は勉強のため、一般参加者に混じり同行した。総構に興味があり、自身で1度回ったが、道に迷い断念した経験のある高山千鶴子さん(59)は、予定していた旅行を延期して吉祥寺から参加。昼食時、高山さんは坂田さんのお手製地図に興味津々。ゴール後、しっかりコピーを手に入れた。
ガイドは午後3時過ぎに馬出門でゴール。行程表には約6Kmとあったが、スマートフォンの距離計測アプリは昼食時ですでに7Km超。スタートから4時間を過ぎたところで電池がなくなった。恐るべし、総構。
次の企画ガイドは4月28日(木)。6月12日(日)には、これまた『ブラタモリ』で取り上げられた小田原用水を辿るツアーが予定されている。受付は5月12日(木)から。(問)小田原ガイド協会【電話】0465・22・8800。
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