山北町 「鉄道の町 灯を消すな」 駅の無人化、ピンチをチャンスに
JR東海は駅営業体制の見直しで、ダイヤ改正する3月17日から、利用者減に伴う収入面等の事情で御殿場線の山北駅、駿河小山駅を無人化すると発表した。
神奈川県と静岡県の御殿場線沿線6市9町の首長らで構成される「御殿場線輸送力増強促進連盟」(会長=若林洋平御殿場市長、副会長=湯川裕司山北町長)では、利用者の利便性や防犯面などから「無人駅化を再考してほしい」とJR東海に要望書を1月に提出。JR東海側からは「難しい」と返答があった。
山北町では2月に入り、「山北駅はかつて鉄道の町として名を馳せた町の玄関口。このままではいけない。歴史ある駅舎の建物を活用して町の活性化につなげられないか」と、JR東海側との交渉を始めた。今後、町長、副町長を中心にした対策組織を整え、県への支援要請や駅前商店街をはじめ、鉄道OB会等への働きかけも視野に入れて活動していく方針だ。湯川町長は「ピンチをチャンスに捉えたい。駅舎の一部を借りて地場産品を販売できないか、などのプランも検討したい」と話している。
足柄上地区の御殿場線の駅は上大井、相模金子、松田、東山北、山北、谷峨の6駅。山北駅の無人化により、駅員が配置される駅は松田駅のみになる。山北駅は昭和9年の丹那開通まで東海道線の主要駅であり、最盛期には駅員、機関区、車掌区、保線区、鉄道診療所など、関連人員は併せて1000人に及んだ。
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