日印国交樹立60周年・写真展 最乗寺の烏天狗(からすてんぐ)に注目 インドのカメラマン・ベール氏らが撮影
開創以来600有余年の歴史がある南足柄市の大雄山最乗寺(曹洞宗、石附周行山主)。関東の霊場としても知られ、境内山林は約130ヘクタール、堂塔は30余棟に及ぶ。開山は了庵慧明禅師で、同寺を守護するのは道了大薩埵。「道了尊」や「道了さん」の名前でも親しまれている。
紅葉鮮やかな最乗寺を撮ろうと、インド人カメラマン、ビノイ・ベールさんと南足柄市出身のカメラマン、松本榮一さんが撮影に訪れたのは昨年11月。ベールさんにとって、最乗寺はこの日初めてだった。
「ベールさんが境内の小天狗(烏天狗)を見て、『ガルーダだ』と興奮した様子で叫んだのに驚きました」と話すのは、松本さんの友人で撮影に同行した沢長生さん(前市長)。ガルーダ(ガルダ)は、インドネシアの国営航空会社「ガルーダ・インドネシア航空」の名前でもおなじみだ。インド神話に登場し炎のように光り輝き熱を発する神鳥。東南アジア諸国ではヒンズー教や仏教などで親しまれている神様で、イスラム教国のインドネシア、仏教国のタイ王国では国章にも描かれている。日本では、仏法を守護する八部衆の迦楼羅天の前身とされている。
語感が似ている「ガルダ」「カルラテン」「カラステング」。広辞苑には『迦楼羅』は「インド神話における巨鳥で竜を常食するという。日本でいう天狗はこの変形を伝えたものともいう」と記されている。
海外の写真展で紹介
ベールさんと松本さんが最乗寺で撮影した写真は、1月5日からインド、ニューデリーのインド国際センターで開かれた2人の写真展「世界の仏教遺産」(インド文化交流協会他後援)で、アジアや他の日本の写真とともに披露された。会場には沢さんや、写真をアクリル板や大理石等にプリントできる独自の技術で協力した(株)スズキ(南足柄市)の鈴木浩二社長も駆けつけた。
沢さんらは1月24日、写真展の報告をするために最乗寺の石附山主を訪ねた。
現地の新聞や雑誌に大きく掲載
「写真展は盛況でした。政府高官や経済界の面々も訪れるなど、日本への関心の高さがうかがえました。現地の新聞や雑誌にも大きく取り上げられ、雑誌の掲載点数では最乗寺が一番多かった」と伝える沢さん。
沢さんがインドで入手した同国の著名な雑誌「FRONTLINE」に写真展が特集されており、東大寺や銀閣寺などとともに並んだ最乗寺の写真には『大きな禅寺院の美しい環境には喜びと平和がある…』と解説され、烏天狗には『最乗寺の”ガルダ”〜アジアの仏教寺院でしばしば見られる…』といったベールさんの言葉が載っている。
石附山主は「烏天狗は大正末期か昭和初期頃に建立されています。ガルーダとの接点という意味では、今回のような指摘は初めて」と話す。「日本とインドは遠いけれど、根本のところで繋がっているとインドの人も感じていた。国同士で仲良くできたら」と期待する沢さん。近年、パワースポットとしても人気が集まっている同寺。アジア圏につながる新たな魅力が…。
※ビノイ・ベール氏…インドの著名な写真家で仏教美術史家、映像作家。ナショナル・ジオグラフィック誌等に写真や記事を提供。
湘南巻き爪矯正院 小田原院無料相談会実施中!神奈川16店舗展開 施術実績41万回超 切らない・痛くない「負担の少ない施術」 |
<PR>
|
|
|
|
|
|