南足柄市 ICTを活用した授業を公開 9月から小学校で本格稼働
デジタル教科書やタブレットパソコンなどを活用したICT(Information&Communications Technology)教育を推進している南足柄市で11月5日、小学校におけるICT教育の公開授業が開かれた。
同市立南足柄小学校の1年生と2年生の2クラスで公開授業が行われたもので、教育関係者や市議会議員、機器類を納入した業者などが授業を見学した。
1年1組(小宮創太教諭)では国語の文章問題で、教師のタブレットパソコンから出力したデジタル教科書(児童の持つ教科書の内容をデジタル化したもの)の文章をプロジェクターでスクリーンに投影。形容詞について学んだ。
続いて2年2組(都築典子教諭)では、ビデオカメラで撮影した映像を拡大、縮小することができる「書画カメラ」を活用。教師が事前に撮影した紅葉の写真や実物の銀杏の実などをスクリーンに映し「秋らしいものについて話し合おう」というテーマの国語の授業が行われた。
映し出される映像に集中した様子で授業を受けていた児童たちは「ここに赤とんぼがいる」「モミジが赤く紅葉してる」「山の色が茶色っぽくて秋らしい」など積極的に発言していた。
南足柄市では教育環境の整備を進めており、公立の小・中学校の全教室の無線LAN化を県内では唯一、昨年8月に完了している。今年度は、タブレットパソコンや書画カメラ等のICT機器の増設と、デジタル教科書(小学校の国語と算数の2科目)を導入している。また、教員に向けては、効果的なICT教育を実施するための研修を行い、9月から市内の全小学校でICT機器を活用した授業を開始している。
同市教育委員会教育研究所の加藤徹指導主事は「授業にICT教育を導入することで、映像などを活用した『しっかり見せて、わかる授業』が展開できる。児童たちの集中力も増し、学力の向上に繋げたい」と期待を寄せる。
|
|
|
|
|
|