開成町牛島の町立開成幼稚園(宇田川裕子園長)で11日に夏祭りがあり、園児や保護者約630人が集まった。昨年に続き開成町消防団(桜井正春団長)が園庭に消防車両2台を持ち込み、園児の父親に消防団への参加を呼びかけた。
開成町の消防団は地域ごとに「特設第1分団・第2分団」「第1分団〜第5分団」の7つの分団がある。町は条例で定員を「108人」としているが、役場によると過去8年ほど定員より少ない状態が続いている。
そうしたなか井上勝本部副団長(61)=畳店経営=の息子で、父母会長の井上慎司さん(36)が、夏祭りでの消防団啓発を企画。昨年初めて消防団が参加した。その結果、夏祭りの直後と今年初めに園児の保護者2人が消防団に入団したという。
井上会長は「初の試みで心配もあったが反響があってよかった」と話す。桜井消防団長(62)は「随時募集しているが何をやっても反響がない。幼稚園でお父さん方に直接PRする機会を頂き大変ありがたい」と話す。
アナウンス
この日の夏祭りには特設第2分団(榎本、中家村地区)と第5分団(下島地区)の団員ら15人が参加。ポンプ車の運転席に園児を乗せて写真撮影をしてもらい、その間を利用して父親にPR用のチラシを手渡していた。園庭には「町の消防団の団員が不足しています。消防隊員になりたかったお父さんいませんか?そうでないお父さんもぜひ検討して」とアナウンスが流れた。
その場で入団も
園庭ではこの日、関係者も驚く出来事があった。
今年4月に藤沢市から転入した保護者で会社員の小宮健二さん(37)=開成町吉田島=が、入団を申し出た。マイホーム購入を機に家族で開成町に転入した小宮さんは「住環境も子育て環境もいいと感じた。これからお世話になる地域に貢献しようと思い、妻と相談して決めた」と話した。
今年5月発行の『広報かいせい』で、団員募集の記事が目に止まり検討していたところ、夏祭りで啓発があったという。
小宮さんが声をかけた特設2分団の中村一人分団長(62)は「こんなに嬉しいことはない。勧誘となるとなかなか上手くいかず悩んでいた。本当に夢のよう」と笑顔で話していた。
各地で募集中
消防団は有償ボランティアの活動団体で団員は非常勤特別職の地方公務員となる。開成町では18歳から45歳未満を目安に団員を募り、年5万2千円の報酬と出動手当を支給している。 消防団員の不足は、足柄上地域全体が抱える社会問題でもある。近年は会社勤めや女性団員も増えている。消防団に関する問い合わせは市役所・町役場で対応している。
![]() 入団を決めた小宮さんに握手を求める桜井団長
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