TBS日曜劇場『ナポレオンの村』の第3話(8月9日放送)と第4話(8月16日放送)で、南足柄市の夕日の滝がロケ地になった。
市産業振興課によると、第3話の撮影は7月下旬の3日間で、16日放送分の第4話分は7月30日と8月5日に撮影された。撮影に立ち会った職員の中澤順一さん(49)は「観光地化されていない自然のままの滝を探されていたとのこと。夕日の滝はもともと撮影の多い場所で昨年度は10件、今年度は『ナポレオンの村』が3件目です。家電メーカーのCM撮影も予定されています」と話す。「今回は夕日の滝バンガローの佐藤さんにご協力いただき、様々なご要望に応えることができました」と話していた。
南足柄市北部、21世帯が暮らす地蔵堂地区に夕日の滝はある。およそ60年前、この場所に開業した「夕日の滝バンガロー」は、2代目オーナー佐藤裕子さん(61)が、会社勤めの夫に代わり経営している。
佐藤さんは「どんなおもてなしができるか、いつも考えています。撮影隊の皆さんにもそんな気持ちで接しました」と話す。
連日の猛暑のなか早朝から深夜に及ぶ撮影に立ち会った佐藤さんは「作品づくりに参加できてとっても楽しかった。いろいろな役割の人がいてひとつの作品ができることを知った。ドラマのストーリーと地蔵堂地区が重なったこともあり勇気ももらえた。不可能を可能にする熱意が大事だと思いました」と、撮影への協力を通じて地域活性化のヒントを得たとも話す。
バンガローや滝周辺には、撮影の痕跡が今も残っている。「滝壺レストラン」の厨房として撮影に使用された事務所には美術スタッフが製作した手作りの棚や蛍光灯がそのままに残され、近く、最終回の撮影もある。佐藤さんは「次が最後になるので、いいおもてなしをしたい」と張り切る。
南足柄市の地蔵堂地区には夕日の滝のほか、足柄峠、蛤沢が箱根ジオサイトの候補地となり、金太郎伝説発祥の「金太郎遊び石」もある。2020年までに既設林道が拡幅整備され、県道に格上げされる(仮称)南箱道路の開通も控えるなど、観光資源としての期待も高まっている。
『ナポレオンの村』は主演の唐沢寿明が演じるスーパー公務員が、奇抜なアイデアと行動力で限界集落をよみがえらせるサクセスストーリー。TBSで毎週日曜日、午後9時放送。麻生久美子、山本耕史ほか出演。
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