任期満了に伴う松田町議会議員選挙の投開票が9月13日にあり、新人4人と現職8人が当選した。無所属新人の平野由里子氏(52)が過去最多の1074票を獲得してトップ当選を果たすなど新人が上位を占めた。一方で投票率は過去最低の64・47%で町民の政治離れが浮き彫りとなった。
平野さん、大差でトップ当選
松田町議選は定数12に13人が立候補する”少数激戦”の構図で8日の告示を迎えた。定数2減で臨んだ前回2011年は立候補者が定数を上回らず現職全員が無投票で改選。そのため9人の現職には今回が8年ぶりの選挙戦となった。
新人は男女2人ずつの計4人が立候補した。50代の平野氏を除く3人が60代で田代実氏(60)と井上栄一氏(61)はいずれも役場の元職員。井上氏は前々回の町長選挙で立候補歴があり、田代氏は今年3月まで松田町議会で事務局長を務めていた。
低投票率
全体の投票率は町議選としては過去最低の64・47%を記録。前回を8・14ポイント下回った。
期日前投票の1155票(11・96%)を除く投票率では、有権者の8割が住む松田地区が前回より18・56ポイント低い平均52・26%、寄地区でも同24・67ポイント減の平均52・60%と低調だった。
前々回が8・70%だった期日前の投票率は11・96%に増加し、他市町と同様に制度の普及を示す結果となった。
「過去最多」
今回の選挙で顕著だったのが現職の得票減だ。寄地区の大舘秀孝氏(74)が前々回から70票伸ばし2位当選したほかは、現職8人全員が得票数を減らし5位以下に顔を揃えた。
前回トップ当選だった中野博氏(67)は182票減で7位となるなど現職には厳しい審判だった。山北町で議席を復活させた共産党は松田で議席を失った。
新人4人はいずれも500票以上を集め、平野氏は1人で3・9人が当選できる票数を獲得した計算になる。町選管では「平成15年より前の記録は残っていないが町議選で1千票を超えたのは初めてではないか」としている。公明の南雲まさ子氏(62)は支持層を手堅くまとめた。
10月6日臨時会
当選した12人は14日に当選証書を受け10月1日から4年間の任期が始まる。臨時会は10月6日に召集される予定。臨時会では正副議長選出や議会内の役職などを決定する。
13日夜、開票所に足を運んだ73歳の男性=松田惣領=は「新しい人が出てきて良かったがその割に静かな選挙だった」と5日間の選挙戦を振り返っていた。
足柄版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|