「目の病で障がいを抱えることとなりました」「拡大鏡や音声パソコンなどを活用しながら、立ち止まらず前へ進んで行きます」-。
11日の大井町議選で2選を決めた現職の清水亜樹さん(44)は、町の選挙管理員会が発行した選挙公報で自らの病気を明らかにして選挙戦に臨んだ。
全国で約千人の患者が確認されている難病の「レーベル遺伝子性視神経症」がその病だ。
遺伝子の異常で網膜が侵され、30代までに発症のピークがあり、40代前後にもう一つのピークがあるとされている。発症すると数週間から数カ月で両眼の視力が急激に低下し、特に中心部の視野が欠損する。効果的な治療方法はないが「治験薬を使ってでも進行を食い止めたい」との思いから自ら被験者となり投薬を続けている。
異変に気付いたのは昨年の夏。「目がかすむようになり病院へ行くと東京の病院を紹介された。遺伝子検査をすると陽性だった」
12月にかけて症状が悪し議会での一般質問を断念せざるを得ない状況まで追い込まれた。選挙が近づくなか「このまま続けられるか、続けていいのか」と悩んだが、町議だった父・政美さん(故人)からの支持者や家族にも後おしされ6月に出馬を決めた。
11日夕方、選挙事務所で取材に応じた清水さんは一抹の不安を口にしながらも「障がい者福祉を中心に子育て教育など定住に繋がる施策を進めたい」と意欲を語った。結果は父が前回獲得した525票を上回る594票での上位当選。「気を引き締めてさらに努力したい」と誓いを新たにした。
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