昨年10月に”奇跡の復活”を遂げ、今後の活用が注目されている山北鉄道公園の蒸気機関車「D5270」について、山北町が延伸の検討を本格化させる。山北町の湯川裕司町長が2017年度の一般会計当初予算案に調査費を計上し、予算案の説明で「線路を延伸する前提で調査費を計上した」と述べた。
「デゴニ」の愛称で親しまれる山北町の「廃用蒸気機関車D5270」は地方創生加速化交付金(3700万円)を活用して15年12月に動態化へ向けた整備が始まり、整備士の故・恒松孝仁さんの手で16年3月におよそ半世紀ぶりに線路上を動いた。
展示機関車に大型コンプレッサー2基を設置し、往年の石炭ではなく圧縮空気で動力源を確保して動輪2回転分の12メートルが敷設された路線を往来している。
奇跡の復活を遂げた9日後に恒松さんが山口県内の高速道路で事故死したことで今後の運行が危ぶまれたが、鳥取県若桜町の鉄道職員、谷口剛史さん(42)が恒松さんの遺志を継ぎ1月に再び整備運行を始めた。 今後は3月5日にも整備運行(午前9時〜)を予定し、4月1日の桜まつりイベントで雄姿を披露する。
町は17年度中に山北駅前の交流センター2階に鉄道博物館を開設する方針。復活直後から高まっていた線路の延伸を求める声を受けて延伸に向けた調査を始めることにした。
地元では基金開設に向けた募金活動も始まり、恒松さんがかねてから待望していた線路の延伸が現実となりそう。
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