JR東海は25日、交通系ICカード「TOICA(トイカ)」の利用エリアを拡大すると発表した。拡大する在来線3路線18駅に御殿場線下曽我〜足柄間の9駅も含まれた。サービス開始は2019年春の予定。
国府津〜沼津間を約1時間で結ぶ御殿場線は、国府津駅で東海道本線、松田駅で小田急線小田原線(新松田駅)、沼津駅で東海道本線に接続する在来線。明治の鉄道草創期の1889(明治22)年に東海道本線として開通。国府津駅〜下曽我駅の2駅は小田原市、上大井駅〜相模金子駅の2駅は大井町、松田駅は松田町、東山北駅〜谷峨駅の3駅は山北町にあり、相模金子駅、東山北駅、谷峨駅は無人駅。12年に無人化された山北駅では町が地元のNPOに切符販売を委託している。
今回、JR東海が御殿場線でIC化を決めたのは下曽我駅から足柄駅の9駅で、松田駅南口に自動改札機を設置し、その他の駅にはICカードを読み取る専用機械を設置する。相互利用できる「Suica」や「PASMO」も利用できるようになる。
「二歩前進」
これまで、幅広い人脈を生かし鉄道各社や国、県などにIC化の要望を続けてきた大井町の間宮恒行町長は「一歩というよりも二歩前進した感じだ。国府津との接続に課題は残るが利便性が向上する」とJR東海の決定を歓迎した。
発表前の7月19日に杉本透県議と大井町の間宮町長、松田町の本山町長、山北町の湯川町長が総理官邸を訪問し、菅官房長官にIC化の対応を求めていた。
JR東海によると「TOICA」の利用者は約240万人。御殿場〜国府津間のIC化に伴い、東海地方の「TOICA」利用者の足も延びやすくなる。今後は小田原市と南足柄市、足柄上郡5町や県による静岡方面への観光PRの強化なども課題となりそうだ。
松田駅によると、2010年以降の利用客は増加傾向にありハイカーや御殿場のアウトレットへの買い物客が目立つという。
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