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足柄版 公開:2017年12月9日 エリアトップへ

SNS活用で注目度アップ 変わるビジターセンター 「西丹沢」の魅力、映像でも

文化

公開:2017年12月9日

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かつて海底だったことを示す枕状溶岩  =玄倉・小菅沢
かつて海底だったことを示す枕状溶岩  =玄倉・小菅沢

 紅葉シーズンが終わりを告げる12月2日に、山北町の玄倉と中川で「地学教室」が開催された。西丹沢登山の入口にある「西丹沢ビジターセンター」(以下VC、倉持武彦館長)が主催した参加費2千円の催しに、県内外から20人の参加者が集まった。

 9月下旬、インターネット上に「地学教室ジオ」の参加者を募集するチラシが公開された。県立生命の星・地球博物館外来研究員で門田真人さんのガイドで、西丹沢がかつて海底だったことを示す海底噴火の痕跡を観察する日帰り教室の募集チラシだった。当日は県内外から集まった20代から70代の男女が、500万年前の日本列島に火山島が衝突してできたことを示す丹沢山地の枕状溶岩などを観察し、地球の歴史を探った。

2年で19カ国

 西丹沢VCは1973年に「西丹沢自然教室」として設置された県の施設で、丹沢大山国定公園と県立丹沢大山自然公園の学習や登山客への季節情報や安全情報を提供してきた。

 指定管理者制度に移行した今年4月に公益財団法人神奈川県公園協会(横浜市中区)に運営委託され、秦野市の県立戸川公園内にある秦野VCとの一体運営が始まった。これを機に「西丹沢VC」に改称し、SNSを活用した情報発信にも取り組むようになった。

 この日のジオ教室に参加した都内の大学生、田中舞さん(21)は「ツイッターにリンクがあったユーチューブの募集動画を見て応募した。もともと丹沢が好きでジオにも興味があった」と話していた。月に1回のペースで丹沢に通う田中さんはこの日、SNSのアカウントを管理するVCのスタッフと初めて会った。

 英語を駆使した登山情報の発信を担う常勤職員の澤田敦さんは「この2年間でビジターセンターを利用した外国人の出身地は19カ国に及ぶ。環境省が提唱する長距離自然歩道の東海自然歩道がロングトレイルを好む外国人に人気がある。西丹沢もそのコース上にあり映像やインスタグラムへの反応もある」という。

 登山やハイキング、ジオなど多様に楽しめる西丹沢の価値が高まっている。
 

情報発信する職員
情報発信する職員
標高540メートルの西丹沢ビジターセンター
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壁にはSNSの啓発も
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