地元東台FC出身 長田主将の神大 日本一 大学女子サッカー大会優勝
神奈川大学女子サッカー部が、第20回全日本大学女子サッカー選手権大会で悲願の初優勝を果たした。5日に行われた決勝戦で日本体育大学と1─1の引き分けを演じ、大会初となる両校優勝。延長戦を含め115分間を戦い抜いたチームを主将として牽引したのは、湯河原出身の長田いづみさん(経営学部4年)だった。
地元東台FCやサッカー強豪の桐陽高(沼津)で鍛えられ、神大へ進学。ユニバーシアド代表に選ばれ、海外遠征も経験した。今大会決勝に辿り着くまでチームの歩んだ道のりには、試行錯誤の跡がにじんでいる。下級生から「4年生がまとまっていない」と、はっきり言われたことがある。「変わらなきゃ」。4年生同士、時には衝突しながらも話し合いを重ね、下級生の見本となるよう奮起。いつしか全学年が一丸となり、優勝を目指していた。
多くの神大サポーターが駆けつけた東京・国立競技場。対する日体大は13度優勝をさらった強豪で、昨年関東リーグ戦でも負けを喫した相手。部の歴史は長く選手層も厚い。試合のDVDを選手全員で見て反省点を洗い出し、失点したシーンをピックアップして何度も頭に叩き込んである。「相手に勢いづかせたら負ける」と、強い気持ちでぶつかった。前半戦は互いにゴールを譲らず、0─0で折り返して迎えた後半15分、DF大谷志帆選手(4年)が、こぼれ球を鋭いシュートでゴールへ運び、先制。しかし28分にゴールを割られ、同点に追いつかれた。意地の見せ合いを展開するように延長戦に突入したが、両校得点ならずに試合終了。PKは行わないルールのため、初の2校優勝が決まった。長田さんは「単独優勝でないのは悔しい。でも、どういう形であれ、負けなかったのはよかったと思う」と語った。創部11年目にしてつかんだ栄冠。”神大なでしこ”は花びら1枚欠けることなく大輪を咲かせた。
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