箱根町 県営水道まるごと委託へ 今月中に企業の公募開始
箱根町の宮城野や仙石原、強羅などの水道を担う県企業庁が、事業を丸ごと企業に委託する。今月中にも公募を始め、年度内に業務を引き継ぎ、来年4月からの業務開始を目指す。
この事業は民間事業者に水道事業運営のノウハウを習得させることが目的で、国内や海外などで成長が見込まれる「水ビジネス」の育成の一環。アジア諸国などでは経済成長にともない飲み水の浄化・配水など上水道管理市場が拡大しており、日本にとってはビジネスチャンスともいえる状況にある。企業育成の場として箱根が選ばれたのは、水源から末端給水までが町内で完結しているため。これまでは一部業務を個別に民間委託していたが、今後は窓口業務や広報活動、災害対策、老朽化した水道管の取り替え工事のほか、温泉造成用原水供給も含めて1社または企業グループに引き継ぐ予定。湯本や大平台などの地域は町営水道のため委託には含まれない。