4月に誕生する「はこねのもり女子大学」の学長※学校教育法上の大学ではない 宮本 湘子さん 箱根町在住 30歳
”磨きの森”にようこそ
○…五感をうるおす自然や温泉、感動に満ちた食事やホスピタリティ…女性を磨く要素がつまった箱根をまるごとキャンパスに見立てた自由大学「はこねのもり女子大学」が4月に発足する。きっかけは3年前、仙石原小・中学時代の友人と食事をしている最中に出た「地元を盛り上げたい」という会話。その後、東京の多摩地域をキャンパスにして様々な講座を展開する「東京にしがわ大学」に刺激され「箱根でもできる」と決めた。デザインや広告など、クリエイティブ系業界経験者を交えた社団法人を母体として女子大が現実化しようとしている。
○…仙石原出身。東京外語大でポーランド語を専攻し、魔女や吸血鬼が活躍するスラブ民話の研究にどっぷりつかった。「地元に根差した『金太郎』や『乙女峠の話』も印象的です。民話を素材にした朗読講座もいいかな」。父親は小学校の教員で、教えるDNAが脈打っているのかもしれない。祖父が仙石原で運営していた塾を受け継ぎ、普段は英語や数学の先生、という横顔をもつ。箱根の小中学生は「のんびり、のびのび」な子が多いらしい。
○…生粋の箱根っ子として、外側に発信しようと「学長」役を買って出た。学生の年齢や国籍は問わず、敷居の低さが売り。昨年からプレ講座として九頭龍の森でのヨガや、旧街道のウォーキングイベントを開催してきた。「東京オリンピックの頃、外国の方にも参加してもらえたら」と期待を膨らませる。
○…このほど女子大学が監修する「はこじょ手帳」が完成した。昭和女子大のの学生もアイデアをしぼったコラボ企画で、予定を書き込むダイアリーに箱根マップや箱根の美景写真を織り交ぜ、学生たちを四季折々のキャンパスへと誘う。「湖畔や金時山も教室になりそう。こぢんまりでも、急がなくてもいい。長くやりたい」。卒業がないハコジョ。自分を磨き続ける一番星が光っている。
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