「上智大学短期大学部」に改称 背景に上智大学との連携強化
上大槻にある上智短期大学が4月1日、上智大学短期大学部に1973年の開学以来初めてとなる名称変更を行った。
名称変更の趣旨は、同学部の母体である上智大学との教育研究体制の連携強化。以前から進路として4年生大学への編入を選ぶ学生が多く、中でも母体となる上智大学への編入希望者が多かった。今回の連携強化で、同大学への特別推薦編入枠が15人から20人に拡大。また、在学中上智大学でとった単位が短期大学部の単位として認められるようになった。
多様な学生のニーズに対応
同学部に設置されているのは英語科1つのみ。英語学科長の高野敏樹教授は「今回の連携強化の背景には学生のニーズの変化がありました」と話す。
開学初期、学生の関心は英語表現そのものにあり、詩や文学が中心となってきた。80・90年代にかけてはジェンダー論など自己表現の英語へと移り変わった。現在の同学部学生が高い関心を寄せるのは貧困問題など世界の問題だという。
同科の英語教育の特徴は「内容重視・自己発信型」といわれる実践型。近年英語を通じて世界に働きかけたいと、高い意欲を持った学生が増えているという。
「それぞれが関心を持つ分野が多様的になり、より専門的な学習を求めて4年生大学へ編入を希望する学生に合わせ対応した結果が、今回の連携強化」と高野教授は話す。
「秦野市自体がキャンパス」
来年4月に40周年を迎える同学部。現在2学年・約500人の学生が在学している。
「秦野はもう一つの故郷と話す学生も少なくありません」と笑顔で語る高野教授。「緑に囲まれて学ぶ中で、心穏やかに、感受性も高くなる」と続ける。
保育園・小学校での英語指導など、同学部が力を入れるボランティア活動。地域との関わりの中で学生は大きく成長するという。「就職や卒業論文に行き詰った学生が、地域との関わりを通し視野が広がった例をいくつも見てきました」。
「私たちにとって秦野市自体が1つのキャンパスのようなもの。地域の方たちに支えられて同学部はあります。今後も地域との絆を大切にしたい」と高野教授は穏やかに締めくくった。
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