クリーンセンター 売電金額は2億円超 本格稼動から1年
ごみ焼却施設「はだのクリーンセンター」(秦野市曽屋4624)が、2月で本格稼動から1年を迎えた。施設内の焼却時の水蒸気を利用した発電設備による「売電金額」は、これまでに2億円を超え、当初見込みを大きく上回ることが分かった。
同センターは、秦野、伊勢原市の家庭ごみを処理してきた伊勢原清掃工場の180t焼却施設の老朽化にともない、代替施設として建設された。
2基の焼却炉は、1日200tのごみ処理能力があり、ごみ焼却時に発生する蒸気を利用した発電設備は最大で3820kWを発電できる。これは発電設備がある県内19カ所のごみ焼却施設の中で、ごみ1tあたりの発電能力は3番目という高効率だ。
同センターでは2013年度10カ月(4月〜1月)で、約2198万kWhを発電した。これは一般的な家庭(450kWh/月)の4885世帯分に相当する発電量だ。
施設内で消費する電力を差し引いた、余剰電力を売却した売電電力量は約1520万kWh。売電金額は約2億1500万円となった。3月末までの予想では2億4000万円を見込んでいる。
同センターでは当初、売電見込みを「年間約1億円」としており、すでにこれを大幅に上回っている。理由について担当者は、「効率的な運転計画を実施したこと、また今年度に夏季などで電力の買取単価が上がったこと」などをあげた。売電収入の利用方法は、現在検討しているという。
市民が施設見学
2月16日には、1周年に合わせた施設見学が行われた。参加者は、秦野、伊勢原市の親子連れを含む市民151人。
参加者は、ごみピットにためられたゴミを大型のクレーンがつかみ上げる様子や収集車がごみを搬入するプラットホーム、発電設備などを見て回った。
見学会を終えた参加者は、「ごみピットを見て、ごみの減量と分別の大切さを感じた」「外に臭いを出さないための仕組みや収集車の洗車など、いくつもの工夫に驚きました」など感想を述べた。
同センターでは、「参加者が焼却や発電の設備を間近で見たり、臭気の少なさなどを体験することは、ごみへの意識の醸成や施設に関する理解を得る有意義な機会となった」と話した。
![]() クレーンを見る参加者
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