「春は浅く山里けむり雪とけて大地は明ける――」
雄大な丹沢をたたえる合唱曲『丹沢讃歌』のDVDを、横浜市在住の田中茂さん(81)が制作した。
田中さんはドキュメンタリーカメラマンとして、ヒマラヤやパプアニューギニア、シルクロードなど数多くの作品に携わり、レンズを通して国内外の自然と向き合ってきた。丹沢に魅せられて50歳代後半から約10年間は、塔ノ岳(1490・9m)山頂の尊仏山荘で小屋番を務めた。
丹沢の豊かな自然を背景に歌声が流れる作品は、田中さんが仲間たちと2003年にビデオで制作したもの。約8分間に、三ノ塔からのぞむ表尾根や紅葉の鍋割山稜、冠雪した蛭ヶ岳など、当時の丹沢の四季折々の風景が盛り込まれている。
今年制定された8月11日の「山の日」にちなみ、あらためてDVD化した。
DVDと合わせて絵はがきセット(6枚1組)も制作した。登山を通じて知り合った版画愛好家の作品で、塔ノ岳山頂からの富士山や尊仏岩などが素朴なタッチで描かれている。
田中さんは「丹沢への感謝の気持ちを込めて企画したものです。来年の山の日には、子どもたちが丹沢讃歌を歌ってもらえれば嬉しいですね」と話した。
DVDは700円、絵はがきは1組600円。送料200円。市内では秦野ビジターセンターでも購入できる。売上の一部は、昨年震災に見舞われたネパールに寄付するという。問い合わせは田中さん【電話】045・841・9828へ。
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