10月7日から地元上映会が始まる秦野が舞台の映画『じんじん〜其の二〜』で「哲生」を演じた 福士 誠治さん 俳優 34歳
心が動く瞬間を探して
〇…「哲夫」は秦野で林業に携わり、大地康雄さん演じる主人公・銀三郎と過ごす中で自分の心に正直になっていく役。自身も子どもの頃から丹沢登山やヤビツ峠へのドライブなどで秦野へ何度も足を運んできた。「里山があって山に登れば海も見える。素敵なところですよね」。今年の秦野たばこ祭に共演者らと出演、自然体で気の利いたトークで会場を盛り上げた。「この作品に参加できた事が嬉しい。地域密着の映画なので、秦野の皆さんにとって上映会が楽しいイベントになれば」と思いを語る。
〇…川崎市出身。少年時代は仲間から頼りにされる野球チームのエース。クールに物事を達観する真面目な性格は当時から。大人に憧れていた小学5年生のある日、急に敬語で話すことにしたというユニークなエピソードも。「帰りの会で先生から『福士君が敬語で話し始めました。偉い事だと思います』と褒められたんですよ」と笑う。
〇…高校3年生、友人が各々の進路へ旅立とうとする中”自分も一人でどこまでできるか挑戦したい”と芸能事務所のオーディションを受け、俳優の道へ。初仕事でのワクワク感を大切にしつつ、演技の難しさ、皆で一つの物を作る喜びを噛みしめてきた。NHK朝の連続テレビ小説『純情きらり』出演から認知度が高まり、その後も映画や舞台、ドラマ等で活躍。来年も出演映画『ちょっとまて野球部!』(須賀健太ほか出演)が公開予定だ。それでも「演技はまだまだ。作品の届け手として受け渡し方が最善だったか常々見返して考える」と甘んじない。
〇…ここ数年の趣味は工房でのガラス細工づくり。私生活で出会った、様々な分野のアーティストの”生きた空気”に触れることで「自分の心が動かされる」という。周囲の人の感情に敏感な分、「破天荒な人に憧れる」と言うが、普段は冷静だからこそ、自分の胸が高鳴る瞬間を追い求めているのかもしれない。
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