タウンニュース記者が直接参加し、その魅力を伝える体験レポート。丹沢の山々で近年行われている「シャワークライミング」に挑戦した。
シャワークライミングとは、清流の流れる渓谷を源流に向かって進み、滝を登ったり、滝壺に飛び込んだり、積極的に沢の水を浴びながら沢を登っていく遊び。現在、丹沢には多数のツアーが存在しているという。今回は、KinTouN(きんとうん)の峯岸健一さんにお世話になった。
午前9時に渋沢駅に集合し、車でピックアップしてもらい、いざ菩提へ。今回は初心者コースということで葛葉川を攻める。ウエットスーツに着替え、ハーネスとヘルメットを装備していざ出発。
緑萌える世界に興奮
蒸し暑い6月とはいえ、沢を流れる丹沢の湧水は冷たいが、ウエットスーツとブーツを履いているので問題なし。大小の岩がゴロゴロとした沢をじゃぶじゃぶと、時には腰まで水につかりながら進む。数十m進んだだけで、まるでジブリの映画にでも出てきそうな、緑萌える世界に。豊かに茂る苔は木漏れ日に光る緑の絨毯のようで、中には何十mもあるような木が水流で倒されたのか、トンネルを作っていた場所も。11年丹沢に登る峯岸さんも「同じ場所でも毎回違う顔を見せてくれるからやめられない」と子どものようにニヤリ。普段回っている市街地から車で10分ほどの所にこんなに緑があるとは。
しばらく進むと人工的な堤防や、自然にできた滝にぶつかる。3mほどの滝ならば自力で上がっていくが、5mほどの滝は、ハーネスにロープをつけて安全を確保して登る。足場を探して顔を上げると、シャワーのように降り注ぐ清らかな水が、温まった体に心地よい。登りきるとみんなで「イエーイ!」とハイタッチ。往復で3時間ほどのアクティビティだが、緑が濃くまるでどこか遠くまで来てしまった錯覚に陥る。
ツアーには、小学生から参加でき、女性のリピーターも多い。「素の人間性が出るから」企業の研修にも使われることもあるとか。
印象深かったのが、沢を登りながら峯岸さんが話していた「資産の有効活用をしなくてはもったいない」という一言。湘南に住む人が、海でサーフィンをして仕事に行くように、秦野もトレイルランニングやマウンテンバイクなど山や自然を楽しんでから仕事に行けるような場所がすぐそこにある。ニュージーランドや群馬などはアクティビティを打ち出しているが、丹沢は「東京から1時間で行ける山登りの場所」という事すら、さほど知られていないのではないだろうか。
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