吉野家ファームが地域に牛丼 “青葉タマネギ”で初の地域貢献
鉄(くろがね)小学校で開催された防災訓練に今月20日、「(株)吉野家ファーム神奈川」(市ヶ尾町・森本桂次社長)が参加し、災害時の食料供給訓練の一環として、同社の移動販売車”オレンジドリーム号”内で作られた牛丼を参加者に振舞った。牛丼に使われているタマネギは、鉄町や近隣の畑で栽培された”青葉産”を使用。同社が公式に地域イベントに参加するのは今回が初めて。
これは「畑を借りている農家や鉄町の皆さんに恩返しが出来れば」と、同社が鉄小地域防災拠点運営委員会の呼びかけに応えたもの。
防災訓練には、地元消防団員ほか鉄小の児童やその保護者らが参加。初期消火訓練や放水訓練が行われた後、同社の社員によって牛丼・並が約300食が振舞われた。全国に3台しかないというトラックの前には、子どもたちの列ができ、作りたての温かい牛丼を嬉しそうに受け取っていた。
災害時に牛丼の温もり
”オレンジドリーム号”には、電気、ガス、水道が開通しており、大型冷蔵庫や洗い場など店舗さながらの厨房が完備。社員らは店舗と変わらない軽快なリズムで、牛丼を作り参加者に配っていた。牛丼を受け取った住民らは、「企業がこうして防災訓練に参加してくれるのは、とてもありがたい。災害時は地域と企業とが一体となって街を守っていければ」と話していた。
09年9月に設立した同社。牛丼チェーン『吉野家』の社員と区内の若手農業者らがタッグを組み、鉄町や近隣の畑でタマネギや米の生産を行っている。
『(株)吉野家』では、07年の阪神淡路大震災で牛丼の提供を行っており、当時、同社の社員であった森本社長も「温かい食事を多くの被災者に届けたい」と同大震災で炊き出しを経験。災害時における企業の地域貢献への理解が深く、今回の参加にも意欲的だった。森本社長は「今後も要請があれば、イベントや災害時など、積極的に参加していきたい」と話す。
![]() 作りたての温かい牛丼に子どもたちも笑顔
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![]() トラック内部に完備する厨房
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